歴史的な指輪その存在感を発揮するルビー
写真は、16世紀ルネッサンス期のルビーとダイヤのギメルリングです。
ギメルとは、双子を意味する言葉ですが、この時代に多くつくられた結婚指輪です。
ルビー(愛)とダイヤ(約束)、そして、ハートをしっかりと握った手のモチーフ
は愛と約束を表します。
このように、2本のリングが知恵の輪のようにリンクしてあり、開くとメッセージ
が書かれていたり、このギメルリングのようにエナメルで模様が表されたりして
います。
そして、ルビーを観察すると、結晶のインクルージョンとブラックライト下での
鮮赤色反応からミャンマーなどの非玄武岩起源(接触変成岩起源)のルビーで
あることが分かります。
このルビーには、小さなアパタイトと思われる結晶がテーブル下に確認できました。
ミャンマー産を含めた非玄武岩起源のルビーは、宗教的にも文化的にも大切に
されてきた宝石で、様々な場面で登場しますが、その存在感は他の宝石に無い
圧倒的なものを感じます。