ミャンマー産ルビーが特別なのは(非玄武岩起源のルビー)
ルビーを産出する「原産地」のお話
ルビーは、一番有名なミャンマー(ビルマ)を筆頭に、タイランド、インド、
スリランカ、マダガスカル、モザンビーク、タンザニア、ケニア、アフガニスタン、
ベトナム、最近ではエチオピアなど色々な地域で産出されますが、産地の特性を
大きく8億年前に結晶したルビーと2000万年前に結晶したルビーの2つに
分けられます。
非玄武岩起源と玄武岩起源…宝石研究所の分析結果報告書を見ると少し分かり難い
言葉が出てきますが、要するに8億年前に南半球の玄武岩の中で育ったルビーが
大陸移動で世界中に分布したモノと、その大陸移動が原因になってヒマラヤ山脈
近辺のアフガニスタン、タジキスタン→ミャンマー、ベトナムに至る地域に、
玄武岩以外の非玄武岩を母岩として結晶したルビーの大きく分けて2種類のルビー
に分けられます。
上の図は、スイスのグべリン宝石研究所のホームページでも見ることのできるもので
ルビーの産地を表すモノですが、私が書き加えた赤い線の上の部分の産地が
非玄武岩起源のルビーで、赤い線の下の部分が玄武岩起源(8億年前に結晶したルビー)
です。
この産地の違いは、以前にも紹介しましたが、紫外線に当たった時の反応が違います。
紫外線をあてると…
この様な差が出ます。ミャンマー産のルビーは右側で、この鮮赤色に輝く様が
聖書などに登場するルビーで、宝石としての価値に大きく影響を与える部分
でもあります。