なぜモリスは、ルビーの鉱山まで行ったのか…

モリスが天然無処理で美しいルビーだけを取り扱うようになったのは…なぜ?莫大なエネルビーをつぎ込んで、ルビーの鉱山まで行ったのはなぜ?


紅葉で有名な京都東山の東福寺の中門の隣でひっそりと創業したモリス。創業したてのモリスに、ルビーの結婚指輪の仕立て直しのお仕事が入った。お持ちいただいたお祖母さんは、亡き夫から結婚指輪として贈られた時の思い出話をいっぱいしてくれた。娘さんに残してあげられるのは、これくらいだから…でも形が古いので仕立て直しができないか?とのこと。大切なお仕事、喜んでお預かりするためにルーペを覗いたら…なんということか、人工合成されたルビーだった。お返しするときのことを考えると、黙ってお預かりする訳にもいかず、そのことを説明したら、先程までニコニコとお祖父さんのお話をしてくれたお祖母さんの表情が一転、「お祖父さんは、知らなかったはず…騙されたんだろうね」と涙が...。「プロが宝石として販売してはいけない人工合成石ですが、お祖父さんの気持ちがこもったモノですし、その時代は宝石として販売されていたから、お祖母さんにとっては、まさに宝石です」とお伝えしましたが、全く慰めにならない。「お墓まで持っていくわ…本当に残念だけど」と押し立て直しもしないことに。人工合成ルビーがお祖父さんとの山ほどあった思い出をダメにしてしまった気がし、それ以来、モリスは、受け継がれるときに宝物として誇りに思えるものが宝石だと、宝探しが始まった。

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