2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ルビーは、光に敏感な宝石

ルビーは、見るときの光線によって表情を変える宝石です。写真は、蛍光灯の下で見たルビー。蛍光灯は、ルビーの魅力が失われてしまう光源です。キャンドルライトや松明の光は、ルビーを好きな方でなくても、その深いルビーの色に魅了されるはず。さて、蛍光…

インクルージョンを見てルビーの好き嫌いを感じる

天然無処理のルビーによく見られるシルクと呼ばれるインクルージョン(内包物)。針状のルチルの結晶です。同じシルクインクルージョンでも、人の指紋のように、法則が同じでも個性があります。人もルビーもこの世にたった一人、一つ。個性を大切にしたい。…

古いルビーと新しいルビー…ミャンマー産は新しいルビー

<画像及び文章:石と人間の歴史 / 地の恵みと文化 蟹澤聰史著 中公新書より引用> 水中や大気中で、岩石や鉱物の破片、生物の遺骸、さらに水中に溶解していた物質などが沈積、または科学的に沈殿したものを堆積物という。このような堆積物が厚く重なり、荷…

宝石ルビー…品質が高いから、宝石としての価値が高いとは限らない

宝石ルビーの「価値」と「品質」について…よく「高品質=価値が高い」と考えてしまうのですが、正確には高品質であっても宝石ルビーとして価値が高いとは限りません。 例えば、同じ高品質で同じサイズのルビーであっても、タイ産の加熱処理をして美しさを改…

天然無処理で美しいルビーのインクルージョンは、人でいう指紋

天然無処理で美しいルビーには、ほぼ必ずといっていいほど、その他の結晶のインクルージョン(内包物)が見られます。顕微鏡で見れば、自然の結晶そのままの形を観察することができます。15年間、ミャンマー産のルビーのインクルージョンを撮影してきて感…

ルビーの品質別の出現率と最高品質(ジェムクオリティの希少性)

天然ルビー(無処理で美しい)はとても希少性が高く、文字通り「宝探し」です。 産出されるルビーの原石がすべて品質の高い宝石であれば良いのですが、自然は人の都合には合わせてくれません。産出されるほとんどは、透明度が無く、磨いても宝石として使えな…

研磨する前に、ルビーの原石をどの様に評価するのか?

上の写真は、ルビーの研磨前と後です。 1ctあった原石は、0.65ctのルース(ルビーの裸石)になりました。職人さんは、この道50年の大ベテランの方で、テーブル面の取り方も含めて、貴重な最高の仕上がりです。 さて、研磨作業をする前に、どの様な形に、どこ…

もう余りないルビーの原石を探す鉱山が教えてくれること

ルビーの鉱山に行くと、ルビーの原石、鉱区に説教をされたような気持ちになります。 「地球の自然は、あなた方、人間たちだけのモノではないぞ…」 そこで、ルビーを探す人々にも教えて頂きます。 「自然が相手だぞ、都合の良いところに都合よくルビーがある…

ルビー母岩を皆で分け与えるという発想…ミャンマーの精神性

モゴック鉱山の近辺には、この様にルビーの白い母岩の欠片が、たくさん積み上げられていることを見ることがありますが、これは、近くの鉱山から運び出されたモノです。鉱山主は、まだルビーが、白いルビーの母岩の中に入っていることを知っています。それで…

相性の良いルビーと出会うには… 考えたら分からなくなるもの

天然無処理で美しいルビーは、同じ顔をしたものが2つと無く、それぞれの個性が魅力です。個性が2つ以上あるところには、必ず「相性」なるものが存在します。 相性は、「善か悪か」「正しい間違い」「優劣」ではありません。 …「好きか」「嫌いか」のことです…

インクルージョンは、ルビーの魅力

天然無処理で美しいルビーの魅力は、もちろん見た目の美しい赤色です。ルビーの奥底から沸き上がる赤いモザイク模様は、直接見る人の感性を刺激するようです。そして、もうひとつのルビーの美しい魅力がインクルージョンです。自然が産んだ宝石の内側に、ま…