宝石ルビー…品質が高いから、宝石としての価値が高いとは限らない

宝石ルビーの「価値」と「品質」について…よく「高品質=価値が高い」と考えてしまうのですが、正確には高品質であっても宝石ルビーとして価値が高いとは限りません。

例えば、同じ高品質で同じサイズのルビーであっても、タイ産の加熱処理をして美しさを改良したルビーとミャンマー産の無処理で美しいものでは、宝石として見た場合、価値は全く違います。

同じ高品質であっても「原産地」と「処理の有無」の部分が違うために宝石としての価値が大きく違うのです。

2013年の香港で行われたクリスティーズの結果は、それをよく表しています。

ミャンマー産の無処理で美しいルビー7ctのモノが2.3億円で落札

更にそれよりも品質が確実に高いタイ産の加熱処理をした9ctのルビーは400万円。

ctあたりの価格は100倍の差が付きました。

高品質だから宝石としての価値が高いとは限らない分かり易い例です。

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宝石の品質は…

上記の通り

①宝石種類 ②原産地 ③処理の有無 ④美しさ ⑤色の濃淡 ⑥欠点 ⑦サイズ で、その価値は、宝石の種類ごとの需要と供給のバランス、歴史と慣習などが影響します。